烏相撲(からすずもう)

昨夜の打取式についで
本日、上賀茂神社では烏相撲が行われました

烏帽子姿の2人の刀祢(とね)が
弓矢・太刀・扇などを持ち、烏がおどるように3度横飛びして、
交互に「カーカーカー・コーコーコー」と烏鳴きします。

打取式と同じように・・・
細殿の立砂をまえにして、
左手に祢宜方(ねぎがた) 右手に祝方(ほうりがた)に分かれ
まわし姿の児童が10人ずつ土俵を前に対座し、
次に行司に率いられ斎王代に一礼ののち
立砂の周りを三周します。

 

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相撲に勝ちますようにとの願いを込めて
児童たちは立砂の周りを歩くそうです。

一連の儀式が終わると、
相撲の勝負が始まります。

 

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夏の焼けた肌を汗で光らせ、
砂をかぶることをものともせず、
必死に体当たりしていきます。

土曜日ということもあり、たくさんの人々が集まり、
大きな歓声を子供たちに寄せていました。

細殿には、平安時代 斎院制度のあった頃を模して
その年の葵祭の斎王代が御帳台から陪覧されます
これは平成3年から復活したそうで
大変華やいだ雰囲気になります。

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葵祭斎王代の写真は
御禊のものと、5月15日の時の行列のものをご参照ください
(青色の文字をクリックしていただくと、過去の記事にリンクします)

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時折 薄日の差す、蒸し暑い曇り空の天気でしたが、
相撲が終わると記念撮影の後、
子供たちは禊ぎの行われる御手洗川で、
まわし姿のまま「水が冷たい」と声を上げながら
体に着いたたくさんの砂を落としていました。
小学校2~6年生の子供が参加しています。

 

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無病息災を願い菊酒の授与もございました

 

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萩もちらほら咲き
暑さの中にも秋の装いをはじめている上賀茂神社
重陽節句の烏相撲でした。

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烏相撲内取式

明日、9月9日は五節句の最後、重陽です。
別名 菊の節句と呼ばれ、
寿命長久を願い菊酒を飲んだり、
菊花に着せ綿をし、香が移り露の付いた綿で
体を拭いたりする慣習が、古より続いております

さて上賀茂神社では9日に
京都市登録無形民俗文化財「烏相撲」(からすずもう)が斎行されます

初代 神武天皇が日向国から大和の地を治めるため東進される際、
熊野から先導したのが八咫烏(やたがらす)といわれております。
上賀茂神社のご祭神の祖父、賀茂建角身命が八咫烏であるという伝説が、
もともと稲作加護の信仰行事である相撲と結びつき、
烏相撲が行われるようになったと考えられています。

8日はその練習を行う「内取式」が午後八時より行われました

 

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まずは細殿の立砂をまえにして、
左手に祢宜方(ねぎがた) 右手に祝方(ほうりがた)に分かれ
まわし姿の児童が10人ずつ土俵を前に対座します。

 

 

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行司がそれぞれの児童を引率し、立砂を三回まわって、
左右に分かれ順次相撲を取ります。

 

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私が小学生の頃は、
少年野球チームから児童たちが選ばれ
烏相撲に参加していましたが、今もそうなのでしょうか。

今宵は本当に蒸し暑かったのですが、
観覧の保護者の方々も、子供たちの相撲の応援に熱が入って、
本番さながらの熱気でした。

9日は 午前10時より本殿に菊を奉る「重陽神事」
11時より「烏相撲」が行われます。

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新銀杏

朝夕はめっきり涼しくなりましたが
まだまだ日中は残暑が厳しいですね。

今日は目にも鮮やかな銀杏のご紹介です

 

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街路樹のイチョウになる実と同じですが、
これはみのりたてのホヤホヤで、
とてもみずみずしく柔らかいです。
固い皮に包まれているのですが
実がやわらかいために、中身をつぶさないように剥くには力加減が難しいです。

 

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味をつけた酒で、さっといるように焚くと
春の一寸空豆のように、鮮やかなグリーンに仕上がります

ほろ苦く秋の訪れを告げる銀杏です。

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秋刀魚②

番茶で骨まで食べられるように柔らかくして
きざら・醤油などで味をつけます

 

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肉厚のサンマはあっさりして、ほのかに生姜の香りがついています。

このサンマ、イワシなどと同様に・・・
最近よく耳にしますEPAやDHAが含まれています

EPAはエイコサペンタエン酸の略で、
血液中の血小板の凝固を抑え、血液をさらさらに保ち
動脈硬化・高脂血症などの予防に役立つことがわかっています。

DHAドコサヘキサエン酸のことで
人間の脳や血液に必要な脂肪酸ですが、
体内で合成できないために、背の青い魚を食べることで補ってきました
食生活が欧米化した昨今、積極的に摂取しようと
見直されています。

魚をたくさん食べる民族は、循環器系の病気にかかりにくく
また子供の知能も高いという説もあるそうで驚くべき効果ですね。

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秋の味覚の秋刀魚(サンマ

七輪の炭火で焼いた、サンマの塩焼きは秋の代表的な味覚ですが、
さくらいでは骨ごと食べられるように、一日かけて焚きます。

 

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型くずれせず、しかも骨まで柔らかく
子持ち鮎やモロコもそうですが、姿のものを焚く際は
微妙な火の調節が必要で、仕上がるまで気が抜けません。

焚けたら、味を含ますためにも一晩寝かせます。
追って完成品をご紹介します。

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前日の続き 栗です

鬼皮を外した後、面取した栗を一晩水にさらし
クチナシで黄色く色づけしゆっくり火を入れていきます。

このクチナシ、見た目は深紅なんですが水で薄めると
不思議に黄色くなっていくんです。
赤の絵の具を薄めても、黄色にはならないと思うんですが・・・

 

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色をつけ柔らかくしたあと、甘さを含めていきます
ホクホクと、口に入れていただいた瞬間にほどけるような柔らかをめざして・・

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新栗

秋の味覚の第一弾は、みのりの秋を代表する一つ
愛媛の栗をご紹介します。
栗自体の歴史は、・・・
石器時代の貝塚からクリの炭化した物が出土し、
太古の昔より食用にされていたことがわかっています

 

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上は愛媛の中山栗で8月終わりから10月中頃まで出回る早稲の栗です。
こちらの歴史は・・・
17世紀の寛永年間、国主の参勤交代時に時の将軍徳川家光に献上し、
賞賛されたという記録が残っているそうです

また「米一升栗一升」といって、米と同価とされ年貢も栗で納めたとか・・・
今では何倍になるでしょうか。計算するとビックリする数字になるとおもいまます

先のことですが
11月を前にすると、京のブランド産品に指定されている丹波栗も出回ります。

外側の鬼皮を外し、渋皮を一個一個むいていくのですが、
全て良い品で安心しました。
二つに分裂した割れや、虫食いがたくさんあると仕込みが足りなくなり
困ってしまうのです
悪くてもかかる手間は同じですから・・・、特に栗はそう思います

一晩さらしてから、新サツマイモと同じように
クチナシで黄色に染め焚いていきます。
弱火で型くずれしないように、じっくり熱を加えていきます

まだまだ日中は暑いですが、
朝晩は涼しく秋の足音はだんだん大きくなっているように思います。

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陶芸

7月の終わり頃に、同業仲間のレクレーションで亀岡の陶芸教室に行ったときの物が
焼き上がりまして先日頂きました。

教室の先生はかやぶき屋根の風情ある古民家に窯を構え
20余年たずさわっていらっしゃるそうです。

料理の盛り皿をとも考えたのですが
李朝白磁を写した花器を作らせていただきました。

 

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作陶に初めて挑戦しましたが、丁寧親切に教えてくださり
不慣れなもでので、ここまでできました。

下の段階まで作り、乾燥・素焼き・薬つけ・本焼は先生がしてくださいました

 

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蓋を作れば水差しにも

息子も一緒に行ったのですが、
行く前の粘土遊びをすると言っていたテンションは
到着後に下がり、結局先生が全部作ってくださいました

 

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絵付けもしていただいて、さらには煙突の穴まで

 

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是非またよせていただきたいと思います。

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鱧松ふわふわ卵とじ

さくらい簡単レシピにある、ハモとタマネギのふわふわ卵とじの
応用編を作る必要があり、松茸とハモを同じようにしてみました

まずは松茸2本分を、石づきを取り溜水で砂や汚れを取った後
香りと食感を高めるために、大胆に手で割いていきます

めんつゆ300ccを鍋にかけ、沸いたところに松茸を入れ中火で
松茸に火を通します

 

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次にハモ落とし、12切れほどを鍋に入れ、少し味を含ませます

 

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全卵5ヶを混ぜずに、鍋に流し込みまず卵白から火を通します
白身が固まった頃に、おたまで黄身を崩し表面に拡げていきます

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卵白と卵黄は固まる温度が違うため、こうするととろ~りと仕上がります

 

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きざんだ青柚を天に盛り、完成です。
本当は黄柚が欲しいところですが、黄柚の出回る頃は松茸も高騰しますし
輸入物の安い今頃は気軽に作れて良いと思います。
小芋や絹さやをあしらえば立派な焚き合わせに!
ご家庭でも簡単に作れて、ご飯が欲しくなるおかずです。

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地蔵盆

お地蔵さんの縁日は本当は8月24日なのですが、
近年は週末にされているようです。
弊店のある町内も、この20日に地蔵盆をされました。
私が小学生の頃は子供の数が多く、あふれかえっていた感じがありますが
少子化の今でもたくさんの子供たちが集まっていました。

 

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地蔵尊のお堂には幕が張られ、たくさんのお供え物がされています。
また縁台が設けられ、くじ引きや金魚すくい、
そして歌の披露などが予定をきちんと決めて行われます

 

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夜には燈籠流しも。弊店の前、明神川沿いの道路は交通量があるため
役の方々が交通整理をされて、
短い川の間を子供たちは何度も何度も運んでいました。

大文字に続き、地蔵盆が終われば子供たちの夏休みは本当に大詰めですね。
残暑厳しい折ですが、夜更けには涼しい風が。
窓を開けてクーラーに頼らないと起き抜けも健康的かも。
もう一つのお地蔵さん、大日如来は27日に行われます。

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